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2003年1月後半



1/16

 この間の日曜日に初詣に行きました。遅すぎです。
 神社にはいろいろ種類があります。「神宮」「八幡」「稲荷」などが有名どこですが、それぞれ、天皇関係、武芸の神、商売の神をまつっております。
 私は三河の一宮「砥鹿神社」に行ってきました。各国に1つずつしかない「一宮」だから、さぞかし立派なんだろうなぁと思っていたら、意外にしょぼいかったです。あとで調べてみたら、「一宮」は国守が一番最初に詣でに行く神社というだけで、大きなところが多いが、必ずしも一番偉いところと言うわけではないらしいとのこと。今まで行った一宮が、「気多大社(能登)」「諏訪大社(信濃)」「二荒山神社(下野)」などだったので、でかいものだと思っていました。
 
 ところで、神社には変り種のものも良く見られます。その中でも多いのが性器を祭る神社です。ほとんど全国で見られます。もちろんHの神様ではなく、子宝の神様ですよ^^;
 私が住む愛知県にも割と有名な「田縣神社」というところがあります。ここで春に行われる豊年祭とうのがすごいんです。なにしろ、神輿に巨大なちんこをのせて町中をねり歩くんですから。さらに、70センチはあろうかという木でできたちんこを、子宝が授かりますようにと女性に触らせるんです。詳しくはGoogleで「田縣神社 豊年祭」と調べれば山ほど出てきますのでそちらでご覧ください。
 とにかく、この祭りでは公にセクハラし放題なんですよ。気になる同級生に(木の)ちんこ触らせ、OLのお姉さんに(木の)ちんこの先っぽをなでさせ、近所の少女に(木の)ちんこ舐めさせることだって可能! セクハラ天国!! ビバ、豊年祭!!
 3月15日に愛知にこられることがあれば行ってみるとおもしろいですよ。ただし、思い誤って自分のホントのちんこを婦女子に舐めさせようとしないように注意してくださいね。

 ……
 去年行った時、当時新婚ほやほやだった友人に、15センチくらいの木彫りのちんこ像と、ちんこまんじゅう送ってあげたんだけど、奥さんちゃんと使ってるかなぁ子宝に恵まれるといいなぁ。





1/17

 初詣話の続きです。
 砥鹿神社には『身代わり地蔵』なるものがありました。他のところでも結構あると思います。自分の病気のところや、良くないところにあたるお地蔵さまの部分を触ると、お地蔵さまが代わりに引き受けてくれて良くなるというものです。
 一緒に行った相方に「顔と頭、なでてきたら」と言ったら、なでるどころか唸りをあげた握りこぶしがテンプルにクリーンヒットしました。すさまじいストレートです。K−1チャンプ ホーストも獲れると思いました。
 病気を治してくださる『身代わり地蔵』もいいのですが、現代のニーズに合わせて病気ではなく、お地蔵さまをさわった場所がヤセる『ダイエット地蔵』なんかをつくってはどうでしょう。若い婦女子がわんさか訪れること間違いなし(それを狙うあやしげな男も増えるでしょうけど)。ちょっと参拝客が少なくて困っている神社関係の方がおられたら、一考されてはいかがなもんでしょうか。





1/18

 いよいよですよ! 今日から平成15年度大学入試センターテストです!!
 大学のときに家庭教師で落ちこぼれの高3を持っていた関係から、いつも新聞に落ちずに必ず載るセンター試験を解いて毎年どんどん落ちていく点数にびっくりするぴっちです。まさに滑り落ちるようです。
 今年は浪人すると損な年と言われていますね。来年から制度が変わったり、新指導要綱に対応するテストになるから浪人は不利になるからなどという理由からです。大変ですね、受験生。
 しかも、今日は極端に冷えるらしいですよ。雪なんて降ったら大変です。滑って転んで落っこちたりして怪我でもしたら落ち込むものも落ち込めないですよ。
 とにかく落ち着いてがんばってくださいね。Pitch's Garageもサルスベリの影から応援させていただきます!(くぼみ落ちた目で)





1/20

 仕事の合間をぬって、日曜日に野球を見に行きました。といっても、このシーズン、プロ野球はやってません。『マスターズリーグ』です。
 知らない方のために説明すると、すでにプロ野球を引退した有名OB選手が集まって、リーグ戦を行っているのが『マスターズリーグ』です。
 初めて行ったのですが、通常のプロ野球の試合とはずいぶん雰囲気が違いました。一番違ったのは、観客です。普通のプロ野球のように鳴り物や応援歌もなければ、ヤジもありません。静かなんです。さらに、どちらのチームがヒットを打っても、好プレイで捕球しても拍手が飛ぶというある意味スポーツマンシップにのっとった観戦態度をとる観客が多いのです。テニスの試合の雰囲気に似ていましたね。野球好きの人ばかりが来ているという感じでした。
 試合は派手さはないものの、なにせ有名選手ばかりでてきますから野球好きとしてはかなり興奮しました。
 特にすごかったのが、元広島の大野豊投手です。引退して5年、47歳にして、140キロ後半(注:現役選手でも140キロ後半を投げる人は速球派と言われます)をビシバシ投げ込むのには正直ビビリました。ワンポイントで投げるのだったら現役復帰もできるのではないかと思うほどです。隣で座っていた広島ファンの同僚は
「監督やってほしい。そして『投手交代。ピッチャー、俺!』って言ってほしい!!」
としきりに言っていました。プロでも一線でずっとやっていた人は、歳をとってもすごいのだなと思いましたね。
 野球好きでないと選手の名前がわからないのがきついですが、好きな人なら『マスターズリーグ』楽しめると思いますよ。特にチームのファンと言うより特定の選手が好きという人、まったりと観戦したい人にはお勧めです。





1/21

 小さい頃に住んでいた住宅が解体されるという話を聞き、20年以上ぶりに昔住んでいた市営住宅に足を運びました。
 今は住む人もなくなった住宅は雑草が生い茂り、ドアやサッシもさびだらけで、映画ロケでも使わないだろうなと思うぐらい廃墟らしい廃墟となっていました。
「ホントに古いし、狭いし、うるさいし、大変だったのよ」
 母親がその市営住宅を語るときに必ず言うセリフです。新幹線の線路の隣でしたのでうるさかったのは間違いないのですが、そんなに言うほど古くて狭かったかなぁとおぼろげな記憶を掘り起こしながら実際に中を見てみると、ホントに狭い。6畳と3畳の部屋が1つずつ。キッチンは2畳あるかないか。トイレは当然『ぼっとん』です。ここに両親と私、弟の4人が住んでいたのですからびっくりします。ここまで狭いとは記憶の中に無かったので驚きました。
 家の周りも歩いてみたんですが、小さな頃、とてつもない急坂だと思っていた道は、傾斜があるなぁと言う程度でしたし、端から端まで競走して遊んだ公園は、大人になった今では10歩で通り過ぎれるほどしかなく、驚きの連続です。自分の記憶と大きく食い違いました。
 ここに来て、子どもの視点と大人の視点では、いかに世界が違うかまざまざと思い知らされました。けれど、こんな小さなところでもあの頃楽しかったことも同時に思い出されてきました。その頃、いじめられっ子であまり外に出なかった私でしたが、外に出た時にはこんな小さなスペースで大冒険をしていたということを。
 今や錆付いてしまって乗れるかどうか怪しいブランコで、何度ジャンプの距離を測ったことか。そのときに弟が額をぱっくり割ったのも一種の冒険でしょう。『急坂』では、自転車に当時流行っていたスーパーカーの名前をつけて、猛スピードで漕ぎ爆走しました。弟の『ポルシェ』が転倒し、側溝に頭から落ちて初めて救急車に乗ったことも、そのとき大人の世界に来たなと感じたのも覚えています。また、公園の脇に生えた今でも3メートルぐらいしかない木の上に登って、全世界を見下ろしているような気になったこともありました。その直後に弟が落ちて腕の骨を折り、人間の腕は反対には曲らないとことを学習したのですけれど。弟、怪我してばっかです^^;
 小さかった私の『世界』がとり壊されていくのは哀しいけれど、これも時代の流れなのでしょうね。冷たい冬の北風に何年もさらされつづければ、風化するのも当たり前です。でも、記憶は風化されない。だから、この景色を当時の記憶と共に心に焼き付けようと思いました。
 
 その後、再び自分の住んでいたところに戻ってくると、縁側の土台のコンクリート部分になにか書いてあるのを見つけました。ひょっとして当時の私や弟の落書きかなとドキドキしながらのぞきこんでみると、文字らしきものが刻み込んであります。子供の私は何を思ってその文字を刻み込んだのでしょう。かなり擦り切れているので読み取りにくいのですが、かろうじて書いてある事がわかりました。その文面はこうでした。

『カークン、キライ。タークン、キライ』
(かーくん、たーくんともその頃のいじめっこ)

 あまりに単純で直接的な呪いの言葉。暗い。暗すぎます。
 まさか、今になってこんな自分の過去の黒い面を見せ付けられるとは。せっかくの小さな頃の美しい思い出も、これまでのムードも台無しです。うぅ。
 
 ……
 頼むからこんなボロくせー住宅、早くぶっつぶして、この世から消してくれえぇぇ(号泣)





1/22

 USBはご存知でしょうか。今やパソコンを使っている人で知らない人は少ないでしょう。パソコン起動中なのに、コードを引っこ抜いても大丈夫というのはそれ以前では考えられませんでした。現在ではマウス、デジカメなど幅広く使われています。
 と、ここで気になるニュース。

USB電気ひざかけ新発売
 
 それにしても。ここまで幅広く使われているとは思いませんでした。他にもいろいろ載っているので、見てみるとおもしろいですよ。
 電気ひざかけは、冷え症な女性ネットウォッチャーにはよいのではないでしょうか。私がいいなと思ったのは、USBホットドリンクウォーマーです。PCいじってる間にお茶が冷めてしまうのを防ぐことができる一品です。その他では時期は終わりましたが、「USBクリスマスツリー」とかまぬけでいい感じです。
 ここまで来るとUSBでいろいろできそうですね。USBバイブとかUSBオナホールとか。これがAVと連動して動くようになったらバーチャルリアリティSEXですよ? 好みのAV女優をチョイスしてひぃひぃ言わせることも可能。反対に女性もUSBバイブで疑似体験もできるものが出るかもしれません。。
 すげ−やUSB。未来は明るいぞ。USB娘(養女)もつくってくれ!(←どんなんだ)





1/23

 パソコンでよく使うソフトは何ですか?
 大半の人が、ブラウザソフトというでしょう。そして、次点はワープロソフトだと思います。
 私は、実はワープロソフトはほとんど使いません。このHPは現在は『ホームページビルダー』で作っていますし、それ以前は『メモ帳』で書いてFTPしていました。書き物があってもほとんど『メモ帳』か『ワードパッド』で済ませてしまいます。仕事ではもっぱら『Excel』を使いますので、おなじOfficeの『Word』を起動することはほとんどないのです。
 そんな私でしたが、たまたま昨日『Word』を使う仕事をしていました。何となくいじっていると、気になる機能が。『文章校正』です。
 私は仕事の関係で校正をすることが多いのですが、正直苦手なんです。同じことをずっとできない飽きっぽい性格で、文字をずっと見てると眠くなるという習性持っているので、校正すること自体キライかも。実のところ、このHPも毎回書き終わった後に1回さらっと見直しする程度しか校正してないです(書いている途中に推敲はしますけれど)。
 この機能を、家に帰って早速使ってみます。自分のHPのログを『Word』文書にコピペして、校正ボタンをポチッとなっと。ん〜、いっぱい出てくるなぁ。この機能、誤字・脱字だけでなく、言葉の使い方まで校正してくれるとは、なかなか侮れませんね。しかし、私の文章、誤字多すぎ。内容もやばいのに、誤字だらけの文章をネット上にさらしつづけていたとは、かなりブルーになりますね。しっかり直しておきました。

 今後、Pitch's Garageでは誤字・脱字は一切なくなります。もし仮に見つけたとしても、それは私のせいではなく、『Word』のせいです。マイクロソフトに文句のメールを打ちましょう。


PS もう1つ気になる機能がありました。それは『要約の作成』です。
 どうやってコンピュータが要約なんてするんだと思ったのですが、どうやら頻繁に使われる語句を見つけ、その語句が含まれる文を抽出するというしくみらしいです。ためしに、1/21の雑記を『要約の作成』にかけてみました。

 要約(15%)
『小さい頃に住んでいた住宅が解体されるという話を聞き、20年以上ぶりに昔住んでいた市営住宅に足を運びました。
 キッチンは2畳あるかないか。ここに両親と私、弟の4人が住んでいたのですからびっくりします。ここまで狭いとは記憶の中に無かったので驚きました。
 でも、記憶は風化されない。ひょっとして当時の私や弟の落書きかなとドキドキしながらのぞきこんでみると、文字らしきものが刻み込んであります。』

 ……なんだか、よくわかりませんね^^;





1/25

 気になるニュース

現役女子高生 町長当選

 当たり前ですが、10代じゃないですよ。53歳の定時制高校の女性らしいです。タフですよね。
 そういえば、選挙権を16歳にしようかという動きはあったりするのに、被選挙権を下げるという話は聞いたことありません。町長さんなら25歳から被選挙権があるわけなんですが、これも10代まで下げてくれてもいいと思うのですが。そうしたら、まちがいなくその地区は青少年保護条例撤廃でしょうね。いいことだ^^;





1/27

 仕事が忙しすぎてもうずいぶんとまともに家に帰っていないです。
 こうなってくると心配なのは親子の関係。ここ何日か娘(養女)のちせときちんと会話できていません。朝に少し顔をあわすぐらい。ただ、親子とも朝非常に弱いため、ろくすっぽ話すこともないのです。
 今日は珍しく予定通り早く帰れました。とはいっても9時すぎているので、ちせはふてくされてベッドの中のはず……なのに、下からのぞくリビングの窓はこうこうと明りが灯っています。消し忘れでしょうか。
「ただいま」
 起こさないように小さな声で中に入ろうとすると、まだ生乾きの髪でちせが顔をのぞかせます。
「おかえりなさい、お父さん。ちょっとおそかったね」
「ああ、ごめんな」
 ちょっとひんやりするほほをなでながら、私は部屋の中へ入りました。ちせはキッチンの方に向かいながら言います。
「いいよ。それよりぃ、ねえねえ、お父さん。ご飯にしますか? お風呂にしますか? それとも、ワ・タ・シ?」
「ち、ちせ! 何を言ってるんだ! どこでそんなの覚えてくるんだ」
「えー、ミヨコちゃんがこう言えって言ってたんだよ。おとうさん、喜ぶからって」
 私の帰りが遅いので、妹の美代子に食事の支度を頼んでいるのですが、どうやらいろいろと余計なことを仕込んでいる様子。全く困ったものです。私の計画が台無しになったら、あいつのせいです。ただではすませません。
「ミヨコのやつ…まあいい。とりあえず、ご飯を食べよう」
 冷蔵庫にある料理をレンジにかけます。なんだか視線をかんじるなと思っていると、まだちせがいます。
「ちせ。もう寝なさい。9時だよ」
「え〜、久しぶりにお父さんいるのに、もうちょっと起きてるぅ」
 しかたないなとつぶやきながら、ついつい笑みがこぼれてしまいます。ちせも並べるの手伝ってくれて、食事の支度もできました。
「最近、学校はどうなんだ? なんかおもしろいことでもあったか」
「ん? まあまあかなぁ。そんな変わったことはないよ」
 ちせはポテトサラダの皿を私の前に出しながら言います。
「そうか」
「それよりもさ、このポテサラ食べてみてよ!」
「ああ」
 山盛りになったポテトサラダに箸をつけながら一口食べる。
「どう? おいしい?」
「まあ、おいしいけど」
「やったぁ!」
 はしゃぐちせ。
「それね、わたしがつくったんだよ。最初から最後まで。みよこちゃんに手伝ってもらわずにつくったんだからね!」
 それでやたらとポテトサラダを気にしていたのか。
「量が多すぎるのは困るが、味はバッチリだ」
「エヘヘ、つくりすぎちゃったけど、のこりはわたしが食べるから」
「いいから、座ってなさい」
 自分用の箸を持ってこようとするちせを制し、私は再び椅子に座りなおさせました。そんな私の様子に、少々困惑気味のようです。でも、ちゃんといっておかねばなりません。
「ちせ。包丁は触っちゃダメだと言ってなかったか?」
「あ…でも、大丈夫。使えるから」
「できるのはわかった。けど、包丁はとても危険だから、一人で使ってはいけないと前にも言ったよね」
「うん…」
 しゅんとするちせ。
「そういうことは、お父さんがちゃんとみてるところでやってほしいんだよ。わかるね?」
「わかる…わかったよ……でもさ、お父さん、今日は早く帰れるからって言ってたからなんかしてあげたくてがんばってつくったんだよ? 今そんなこといわなくてもいいじゃない!」
 みるみる目に大粒の涙がたまっていきます。
「お父さんのバカーっ!!」
 言い過ぎたかと思ったときにはもう遅く、ちせは部屋の方に走っていってしまいました。

 ……
 食事を済ませ、シャワーを浴び一息。ちせの部屋はしんと静まり返っています。泣いたままふて寝してしまったのでしょう。たまに早く帰って親子の会話を持てたというのに、これでは父親失格です。
 わずかに残ったビールを一気に飲み干し、仕事疲れと気だるい感じをひきづりながら、寝室に入りました。
 ちせがいました。
 私のベッドで目を赤くはらしたまま寝ています。2才のころやめて以来でていなかった親指しゃぶりをしながら、毛布にくるまっています。ちせもいっちょまえにストレスを感じていたのでしょう。
 今日はソファかなと覚悟を決め、部屋を出て行こうとすると、ちせが目を覚ましてしまいました。
「お父さん、ごめんなさい。ここで寝ちゃって」
「いいよ。もう遅いから、そのままそこで寝なさい」
「ねえ、お父さん、いっしょに寝て」
「わかったよ。ちせが寝るまで、隣にいてあげるから、早く寝なさい」
「うん」
 そううれしそうに返事をされると、照れくさくて困ります。髪を引っ掛けないように気をつけながらベッドに入ると、ちせが抱きついてきました。
「あったか〜い」
「ちせのほうがあったかいぞ。ベッドもあったかくしてくれてありがとな」
 エヘヘ、と照れくさそうにちせは笑うと、ベッドの奥からなにやら取り出します。
「そうそう、ミヨコちゃんからもらったんだけど、これお父さんすきなんでしょ?」
 出てきたのは……聴診器。
「お医者さんになりたかったから、お父さんはこれが大好きだって言ってたよ」
 ……あいつ、殺す。
「あと、それを使うときはこれをはかないとダメって。よいしょっと」
 ちせはパジャマを放り投げると、『グンゼ』とおおきく書かれた布がへそまで隠れるぐらいのパンツ一枚の姿になりました。
「ち、ちせ!?」
「お医者さんごっこするときは、このパンツじゃないと『萌え』ないからってミヨコちゃんがくれたんだけど。お父さん、『萌え』って何? よくわかんない」
 ちせ、今おまえが小首をかしげている姿が『萌え』なんだよって教えてやりたい……って違います。こんなことをさせてはダメです。せっかくの『光源氏計画』が台無しになってしまいます。ちゃんと大人になってからじゃなきゃ。
「ちせ、そんな格好してはダメだぞ……って、ちせ、おまえが持っているその赤と青のキャンディは、ま、まさか!」
 グンパンの奥から取り出したビー玉ぐらいの大きさの飴玉を手のひらに転がして、ほほを朱に染めながら、ちせは私に背を向けました。
「これは、わたしが買ったの。お父さんを喜ばせたい、どうしたら喜ばせられる? って近所の駄菓子屋『いも屋』のおばちゃんに聞いたら、これを飲みなさいって。メルモの不思議のキャンディだって。わたし、お父さんの喜ぶところ見たいもの。だから、おこづかいで買ったの」
「ちせ……」
「だから、飲むの」
 ごくん。
 ちせが青いキャンディを飲み込むと、体が光に包まれ、みるみるうちに10歳年をとったのです。歳はすっかり大人の歳に。身体はつるぺたで、まるで最終兵器彼女のような体型でしたけれど。
「10歳年取ったのに、胸大きくなんない〜。やだぁ。これじゃ、お父さん、喜ばないよぉ」
 うっすらと盛り上がったくらいしかない胸を触りながら嘆くちせ。
「ちせ、そんなことないぞ。いや、むしろ『萌え』だ。萌えすぎだ」
「えっ、お父さん、ひょっとしてロリな人?」
「そんなこと無いぞ。微乳派なだけだぞ」
「じゃあ、喜んでくれる?」
「ああ、喜ぶとも。喜びまくりさ。今までずっとがまんしてたあんなことやこんなこともしちゃうんだぞかわいいなぁちせもうたべちゃいたいなもうだめだみてるだけでどうにかなりそうだちせはわるいこだなああわるいこだともそういうわるいこはおしおきしゃなきゃだめだなんだなそうだおおきなちゅうしゃしちゃおうかなどうしようかな」
「ねえ、お父さん。さっきから漢字が入ってなくてとっても読みにくいんだけど」
「そんなこときにしちゃだめなんだなそんなことよりもおとうさんってよぶんじゃないぴっちとなまえでよんでくれなきゃぐれちゃうぞもともとむすめじゃないんだから」
「え!!」
「そうさ、ちせ! 俺の胸に飛び込んで来い!!」
「ぴっちさーん!!」


 ……
 先日こんな夢を見ました。本当にもうやばいんじゃないかと思います。
 誰かこんな私に休みをください(切実)。




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